13平均律
最も2.5.9.11.13.17.19.21に近似する音律[edit]
13平均律は周波数比2のオクターブを13個の均等なパートに分割するシステムを参照する。それは6番目の素数平均律であり、11平均律の後であり17平均律の前の平均律である。600セントより小さいステップ(6ステップ、553.84セント)は、最も近い12平均律の近似よりも狭い。そして600セントより大きいもの(7ステップ、646.15セント)は幅広い。これは巧妙な耳のトリックを起こす。12平均律から連想されるメロディーは、慣れていない場所へ素早くたどり着く。
21アドリミットJIのテンペラメントとしてみなすと、13平均律は素晴らしい11番目と21番目の倍音に近似する。そして5、9、13、17、19倍音にもそれなりに近づくことができる。一番の目的は、3、7、15倍音の近似と認識するものを与えないことである。3倍音の響きとそれなりに近い響きが発生しないということは、13平均律が慣習的な音楽に適していないということを示す。しかし11、13、21の周波数とはとても良い近似値であり、とてもゼンハーモニックチューニングを作り出す。これらの独自性は12平均律の表現から離れはしないけれども。評価は不協和であるものの、それは2.5.9.11.13.17.19.21サブグループであり、素晴らしいランク1のテンペラメントである。そして小さいサイズのための、複雑に一致する多くのレパートリーを持つ。
13平均律の音程と近似値[edit]
「The “neighborhood” of JI」の一覧はこちら(huygens-fokker)を参照のこと。各周波数比の大きさが16以内で表現される純正音程は以下のようになる。これはedjirulerを用いて、[number of equal divisions=13, interval of equivalence=2, integer limit=16, threshold of JI pitch inclusion=0.2]というパラメータで生成したものである。
EDO | interval | cent | DMS | The "neighborhood" of JI | Japanese name | ratio | diff cent | cent | diff DMS | DMS |
13 | 0 | 0.00 | 0.00 | |||||||
1 | 92.31 | 27.69 | ||||||||
2 | 184.62 | 55.38 | minor whole tone | 小全音 | 10/9 | 2.21 | 182.40 | 0.66 | 54.72 | |
3 | 276.92 | 83.08 | septimal minor third | 7リミットの短3度 | 7/6 | 10.05 | 266.87 | 3.02 | 80.06 | |
3 | 276.92 | 83.08 | tridecimal minor third | 13リミットの短3度 | 13/11 | -12.29 | 289.21 | -3.69 | 86.76 | |
4 | 369.23 | 110.77 | tridecimal neutral third | 13リミットの中立3度 | 16/13 | 9.76 | 359.47 | 2.93 | 107.84 | |
4 | 369.23 | 110.77 | major third | 長3度 | 5/4 | -17.08 | 386.31 | -5.12 | 115.89 | |
5 | 461.54 | 138.46 | tridecimal semi-diminished fourth | 13リミットの準減4度 | 13/10 | 7.32 | 454.21 | 2.20 | 136.26 | |
6 | 553.85 | 166.15 | undecimal augmented fourth | 11リミットの増4度 | 15/11 | 16.90 | 536.95 | 5.07 | 161.09 | |
6 | 553.85 | 166.15 | undecimal semi-augmented fourth | 11リミットの準増5度 | 11/8 | 2.53 | 551.32 | 0.76 | 165.40 | |
7 | 646.15 | 193.85 | tridecimal diminished fifth | 13リミットの減5度 | 13/9 | 9.54 | 636.62 | 2.86 | 190.99 | |
7 | 646.15 | 193.85 | undecimal semi-diminished fifth | 11リミットの準減5度 | 16/11 | -2.53 | 648.68 | -0.76 | 194.60 | |
8 | 738.46 | 221.54 | ||||||||
9 | 830.77 | 249.23 | minor sixth | 短6度 | 8/5 | 17.08 | 813.69 | 5.12 | 244.11 | |
9 | 830.77 | 249.23 | tridecimal neutral sixth | 13リミットの中立6度 | 13/8 | -9.76 | 840.53 | -2.93 | 252.16 | |
10 | 923.08 | 276.92 | septimal major sixth | 7リミットの長6度 | 12/7 | -10.05 | 933.13 | -3.02 | 279.94 | |
11 | 1015.38 | 304.62 | just minor seventh, BP seventh | 純正短7度、ボーレン・ピアスの7度 | 9/5 | -2.21 | 1017.60 | -0.66 | 305.28 | |
12 | 1107.69 | 332.31 | ||||||||
13 | 1200.00 | 360.00 |
13平均律の音階[edit]
13という素数の特徴によって、13平均律はいくつかのゼンハーモニックMOS音階(moment of symmetry scales)を形作る。下のダイアグラムはMOS音階の5音「ファミリー」を示す。これらは213(13平均律の2音程)、313、413、513、6//13のチェーンによって作成される。
Ery Wilsonが先駆者となったホラグラムをもとに、Andrew Heathwaiteが作成したダイアグラム。
13平均律のもう一つのきちんとした様相として、余分な半音を加えるか、現在の半音を全音に変えることで、どんな12平均律の音階も13平均律の音階に「変えられる」ということである。このため、13平均律のメロディーはとても不思議で、類似した方法でフレーズを始めると、即座に予想外の何かに導かれる。
13平均律のハーモニー[edit]
一般的な考えとは逆に、13平均律で協和音は可能である。しかし12平均律やピタゴラス、ミーントーンなどをベースとしたチューニングの使い方とは徹底的に異なったアプローチを要求する。一般的な12平均律の長3和音や短3和音の近似値を13平均律の中で試みるとき、ゴールを0-3-7、0-4-7、0-3-8、0-4-8とするなら、13平均律では荒くなるので通常断念せざるを得ない。13平均律で通常最も協和するハーモニーは、「3度の積み重ね」ではない。13平均律の最も強い不協和は、オクターブのミドルトーン、つまり音程が6、7、8ステップに近い時である。代わりに、全音の積み重ね、または全音と短3度のミックスの積み重ねで、しばしば良い結果が生み出される。たとえば、13平均律をハーモニック2.5.9.11.13のテンペラメントサブグループとしてみなす方法である。これは実際見事に演じる。そして4:5:9:11:13に近い0-4-15-19-22のコードはとても人を納得させる。より大きなサブグループは、2*13 subgroup2.9.5.21.11.13である。13は26ETのようなコンマとチューニングをもつ。
この場合、私たちは13平均律の長9度が12平均律の完全5度や他のミーントーン平均律と似ていると想定することができる。これは11/8や5/4などが続く13平均律において、長2度や長9度が2/1に次いで最も協和することを意味する。4:5:9コードはそれゆえ基本的な13平均律のトライアドであると考えることができる。
2.9.5.11.13サブグループは、45/44と65/64,そして81/80コンマを持ち、POTEジェネレーター185.728セントとともにリニアーテンペラメントを導く。それは非常に2//13に近い。これをジェネレーターとして使うと、そして7音(6L1s)の2つの完全なペンタを利用する。同様に2つの4:5:9:11テトラと、1つの4:5:9:13テトラも利用できる。これらのトライアドとテトラは、13平均律の中でおそらくもっとも協和するベースソノリティーであり、長3和音や短3和音と似た手法を演じるという想定ができる。しかしながら、ほかのOrwellコードのようなソノリティーも同時に感じられる。
のアプローチは特定の作曲家と理論家によって探求されており、大まかなものは下に示される。
Play the 4:5:9 chord:
Play the 4:5:9:11 chord:
Play the 4:5:9:13 chord:
Play the 4:5:9:21 chord:
13平均律の記譜法と作曲のアプローチ[edit]
13平均律は多くの作曲家や理論家から興味を持たれており、何人かは記譜法と作曲に関するアプローチの提案を行っている。
コンマをなだらかにする[edit]
13平均律を<13 21 30 36 45 48|ヴァルとみなした時、次のリストのコンマをテンパーアウトする。
Comma | Monzo | Value (Cents) | Name 1 | Name 2 | Name 3 |
---|---|---|---|---|---|
2109375/2097152 | | -21 3 7 > | 10.06 | Semicomma | Fokker Comma | |
1029/1000 | | -3 1 -3 3 > | 49.49 | Keega | ||
525/512 | | -9 1 2 1 > | 43.41 | Avicennma | Avicenna's Enharmonic Diesis | |
64/63 | | 6 -2 0 -1 > | 27.26 | Septimal Comma | Archytas' Comma | Leipziger Komma |
64827/64000 | | -9 3 -3 4 > | 22.23 | Squalentine | ||
3125/3087 | | 0 -2 5 -3 > | 21.18 | Gariboh | ||
3136/3125 | | 6 0 -5 2 > | 6.08 | Hemimean | ||
121/120 | | -3 -1 -1 0 2 > | 14.37 | Biyatisma | ||
441/440 | | -3 2 -1 2 -1 > | 3.93 | Werckisma |